Hugo とは
最終更新: 2024-01-15
Hugo の概要について簡単に紹介します。
静的サイトと動的サイト
Hugo は Go 言語で実装された高速な静的サイトジェネレーターです。ここでいう「静的」というのはビルド時に Web サイトのコンテンツをすべて作成することを指します。そしてビルドしたコンテンツを Web サーバーにデプロイします。ブラウザでサイトを訪問したときにあらかじめ作成済みのコンテンツをそのまま返すようなサイトになります。
「静的」という概念に対して「動的」な Web サイトがあります。この種のサイトはブラウザで訪問したときに Web サーバー (アプリケーションサーバー) が裏方でプログラムを実行して、リクエストされたタイミングでコンテンツを生成して返すようなサイトを指します。一般的に静的サイトジェネレーターと対照的にみられるシステムに コンテンツマネジメントシステム (CMS) があります。WordPress が CMS の代表的なシステムです。
静的サイトのメリット・デメリット
静的サイトと動的サイトは用途や役割に応じて使い分けるとよいでしょう。どちらが優れているというわけではありません。例えば、静的サイトは動的サイトと比べて次のメリットがあります。
- Web サイトのパフォーマンスがよい
- 低スペックのサーバーで運用できる
- ブラウザで訪問したユーザーの体験がよくなる
- Web サイトの構築やデプロイ作業が簡単にできる
- アプリケーションサーバーやデータベースといった依存するモジュールが少ないため
- システム全体をシンプルにできる
- セキュリティを維持する上で優位となる
もちろんデメリットもあります。
- (相対的に) 動的サイトと比べて高度な機能を実現するのが難しい
- ユーザー管理や買いものをするときのカート機能など、データベースを使うような機能はできない
- 動的サイトはブラウザ上で設定や拡張ができるのに対して、静的サイトはカスタマイズがテキストベースの UI になる
このメリット・デメリットは一例ですが、提供したい Web サイトの特性に応じて使い分けるとよいでしょう。
Hugo の人気
さて、Hugo はこういった静的サイトを構築するためのツールです。2013年に最初のリリースが行われて以降、いまも活発に開発されています。とても人気のあるツールで多くの利用者がいて、十分に成熟したツールと言えます。また Hugo のテーマは Hugo Themes で公開されており、これらのテーマを選択することで外観を簡単にカスタマイズできます。こういったテーマを開発している有志が多いことも Hugo の人気が高いことを測る指標の1つです。Hugo は、ブログ、企業サイト、ポートフォリオサイト、ドキュメンテーション、単一のランディングページなどでもよく使われています。