1時に寝て7時に起きた。すでに疲労困憊の様相。
仕様は誰が決めるのか
たまたま定例会議である仕様について話題になった。この作業はなぜ止まっているのだっけ?と確認したら、とくに理由なく、決めの問題を誰が決めるのかでお見合いしてしまっていたような状況であることがわかった。担当の開発者は新人さんなのでスキルや経験が未熟だったりするのはよいとして、仕様を決めていくときの作業の段取りをどうやって学んでもらえばよいかについて、私が考えるよいきっかけとなった。誤解のないように書いておくと、仕様確認できずに作業が止まっていたのはマネージャーである私の責任なので担当者に非はない。
開発の仕様を決めることは難しい。要件であればお客さんに確認しなければいけないこともあるし、背景を調査したり一定の技術知識がないと決められない仕様もある。誰もが最初は上司や先輩に仕様を教えてもらいながら開発経験を積み、自分で仕様を考えたりできるようになっていく。仕様を誰かから与えられるのを待っている ==> 自分が決められる仕様は自律的に決めて作業を先に進めていくの間にある、なにか気付きを与えないといけないと実感した。
この話題でこみやさんと話してみた。
「自分が決めていいこと」の中にはこのあたりが含まれていると思う。
- ある程度正しい判断ができること
- 判断に自信がない場合に相談ができること
- 判断に自信を持てること (先に進める胆力があること)
自ら枷をはめる人は結構いるとは思っていて、明示的にやっていいことを伝えてチャレンジする雰囲気を作りたいのは同意です。ということで、判断できないというのは
- 担当範囲かどうかわからない (自分で決めてよいかわからない)
- 対応が適当であるかわからない (自信がない)
あたりに二分されるのでは、と集約されるのかも。
後者のレベルの人に対しては相談してくれ、ブロッカーを排除するのを手伝うから、とホウレンソウを覚えてもらう感じかなあ、というのが最初のコメント。仕様を決める能力がなくても、聞きに行く能力は持っていてほしい、という感じ。困ったら騒いでほしい、というのが僕が求める最初のステップですね。
スプリントを完了させるのがミッションなので、それができないとチーム全員不合格だよ。このまま待ってていいの? 仕様はどうやったら決まるの? って伝えそうだな、僕なら。
いくつかキーワードがあるように思える。
「とりあえずやってみて」とか「まずは自分で考えて」が、今の若者に響かない理由。 の記事によると、いまの若い人は答えを知った後に試行錯誤したり、その後の応用で差をつける文化があるといったことが書いてある。その賛否はともかく、他のマネジメントのイベントでもいまの若い人たちは非効率なことや無駄なことをやりたがらないという話しを聞いたことがある。
まず私が教えないといけないことは、開発や設計において答えなんてないという真理だと思う。確かに経験のある開発者が行う設計は答えのようにみえるかもしれないが、設計は要件の変化によって大きく影響を受ける。いわば時間制限付き論理最適解のようなものだ。またドメイン知識の有無によっても変わってくる。設計とは、そのときに1回判断したら終わりではなく、ずっと考え続ける行為である。試行錯誤することは無駄なことではなく、よい設計を行うための最短の方法であることを教えないといけない。
自信をつけてもらうにはどうすればいいだろうか?これは成功体験を積み重ねるしかないと思うが、成功体験がない初期はどうすればよいのだろうか?パッと思いつくのは心理的安全なチームを作って、ここで失敗しても自分の過失やストレスにならないとメンバーが感じられて挑戦する雰囲気を作ることに思える。このこともそれを体現するのはリーダーの役割なので私がうまくその雰囲気を作れていないと言えるだろう。
ホウレンソウは課題管理を推奨する私にとっては得意分野なのでここでは割愛する。今回の一件もホウレンソウができていないわけではない。課題管理システム上に仕様を決めなければいけないことをコメントに書かれていてそのことに私も気付いてはいた。作業が止まっていることに気付いていなかっただけ。
最後の納期についてはどうだろうか。いまのところ、意図的に私は納期についてほぼチームに言及していない。それはメンバーの1人は十分に理解して自律的に動いてくれているので言う必要がないのもある。新人さんは納期に間に合わせるよりも適切な仕事のやり方や考え方を学んでほしいと私は考えている。納期を意識して不十分な品質の成果を出すよりも時間がかかっても一定の品質の成果を出せるように指導していきたいという私の考えから言及していないので、これも私の非であることは疑いようがない。
1つずつみていくと課題があるのはマネージャーのマネジメントにみえる。なかなか難しい。過去にタイムラインでつぶやいたことを思い出した。