昨日に引き続き、回復を優先して運動はお休み。
発熱2日目
朝起きたら昨日の夜は少し改善がみえていた喉がかなり痛くなっていて、寝汗もいっぱいかいてて、明らかにまた熱が出ているだろって雰囲気になっていた。たぶん6時頃。さすがにこれはお仕事休むかなぁと、諦めて寝ているうちに少しよくなったから、行けるところまでは行くかとオフィスへ向かうことにした。そしたら、その後、どんどん改善していって、今日は37度前後まで熱が下がった。結果的にしんどいピークは起きたときだった。明日には治っていることを期待したい。
昨日の夜は早く帰ってベッドに入って安静にしていた。熱があるとはいえ、家に帰ってもやることがないし、いつも起きている時間に眠れるわけもなく、暇なので 忘却バッテリー の電子漫画を買って読み始めたらおもしろくて、昨日だけで数巻を一気に読んでしまった。今日もまだ発熱が続いているから早めに帰って、昨日の続きで一気に18巻まですべて読んでしまった。完全にこの漫画にはまってしまった。おもしろい。
決断というストレス
忘却バッテリーを読んでいて、思うところが1つあったので備忘録に書いておく。
名門ではない都立高校の野球部に、なぜか一流選手が数人集まっただけの野球部だったが、本当の強豪高校と戦うには総合力が足りない。当然、監督もいない。そこで監督を探す文脈で出てきたのが佐古さん。佐古さんはもと野球をやっていた経験者だが、いまはニートで指導者としての経験もなくて、そんな実績で監督がやれるのかということに対して、自分は「決断」のストレスを負担するという。
これは本当にうまい売り込みで、ある心理学者によると、人間が一日に決断できる回数はそのものごとの重要度や難易度に関係なく一定であるという説がある。より重要なことに心理的な決断能力を使いたい。もしくは自分が判断しなくてもよい決断を他人へ委譲することで効率的にそういった状況も作れる。
以前 102. A Philosophy of Software Design (3/3) w/ twada で twada さんが認知負荷の話しをされていた。プログラミングにおける文脈の、ある課題に向き合うときの認知負荷を次の2つに分類して説明している。
- 課題内在性負荷
- 課題外在性負荷
課題内在性負荷が高いのは、本質的な難しさも含まれるため、高くても仕方がない。脳のリソースは有限だから、なるべく課題内在性負荷の解決にリソースを使いたいところが、それとは関係のない課題外在性負荷にリソースを浪費してしまうと集中力を欠いたり、効率が悪くなったりする。なぜソースコードに誤った名前が付けてはいけないか、フォーマットがおかしかったりするとダメなのかを脳のリソース活用の視点から説明している。脳のリソースは希少なのでより大事なことに使わないと、考えるエネルギーが枯渇して足りなくなる。
私もいまチームのマネージャーをやっていて、自分自身は大したプログラマーでもなく、マネージャーとしての指導経験もない。そうであってもチームにとってどのような貢献ができるかを考えたとき、唯一の強みが「課題管理」のノウハウだった。しかし、そういう強みだけでなく、メンバーが目の前の業務により集中できるよう、誰でもできることではあっても、その認知負荷 (この文脈では「決断」) を代わってあげるという概念もあることにたったいま気付いた。私はこれまでずっとこのことを責任を肩代りしてあげるのだと思い込んでいた。日本人は歴史的に責任を取りたくないというメンタリティをもっているから、責任をこちらで引き受けることで安心して作業できるだろうと考えていた。一般論として、業務では、多くの文脈で意思決定 ≒ 責任を伴うものではあるけれど、開発の文脈で言えば、必ずしも決断 ≠ 責任ではない。メンバーの認知負荷を下げるためにマネージャーが決断するという役割分担も合理性があるように思える。自身が若い頃の、決断しない管理職やマネージャーへの苛立ちのようなものも、その心理的なストレスや認知負荷を私が感じていたということだったのかもしれない。
実践知リーダーシップの概念の1つに覚えておこうと思ったヒトコマだった。