0時に寝て3時、5時ぐらいに起きて7時に起きた。
ストレッチ
先週に比べれば、出張を終えてのんびり過ごしていたのもあってかなりよくなっている気はした。足の張りはどこも目立つほどではなく、左の太もも後ろの筋肉の張りが強かったぐらいで復調している感じはした。腰もそれほど自覚症状はなかったものの、トレーナーさんからみると硬めだったという話しもあり、たしかに部位によってはきついところもちらほらあって、腰はまだまだ復調していないことがわかった。今日の開脚幅は開始前155cmで、ストレッチ後158cmだった。暑さも和らいで時間も出来てきたので少し運動してもよいかもしれない。
コワーキングとコミュニティ
2014年11月に発刊された Coworking Magazine の創刊号がある。昨年ぐらいまでは amazon に在庫があって購入できたが、いまみたら在庫がなくなったようだ。2014年に出版して2022年まで在庫が残っていたという雑誌ではあるが、内容はとてもよいものだと私は思う。2014年頃、コワーキングという新しい働き方のスタイルが日本に輸入され、広まっていったときのそのときの雰囲気や価値観を本書から読み取ることができる。多くのコワーカーたちがコメントしていたり、インタビュー記事もあったりして、コワーキングの価値やコミュニティの良さを語っている。こうやって出版という形で残しておくことで、その歴史の過程を学ぶ機会にもなることが本書から伺える。
私はコワーキングのような価値観や働き方を2016年頃から知ることになり、私もコワーキングスペースで作業したりするようになった。しかし、当時はワークスペースとして利用しているだけでそれはコワーキングと呼べるものではなかった。本書を読んでいて、ある人はコワーカーとはコミュニケーションを取る人たち、またはコミュニティに参加する人たちを指すのだと話していた。コミュニティ参加しなければ、コミュニティの恩恵を受けることが難しく、その状態をコワーキングとは呼べないようだ。2022年6月に カフーツさんを訪問 して、いとうさんとコミュニティについて話してみて、私の知っている IT 業界のコミュニティの在り方とコワーキングにおけるコミュニティには通じるところがあって、それ以来、コミュニティを学ぶことや課題管理のヒントになると考えて、いとうさんの主催しているオフライン/オンラインイベントにも参加するようになった。
コワーキングの価値はコミュニティやコラボレーションにある。作業場としてのワークスペースではない。コラボレーションと言うと、企業間の業務提携だったり、新商品企画を共同でやるとか、そういう大きなものをイメージしてしまうが、コワーキングにおけるコラボレーションとはそんな大きな話しではない。ただ一緒に作業しながら、軽く雑談したり、なにかのテーマで話し合ったり、その場に一緒にいることで生まれるコミュニケーション全般を指す。共通の話題や課題に対して一緒に考えたりする行為で構わない。もっと小さいものだと気付けるようになった。
それは私がマイクロ法人を経営して1人で黙々とずっと仕事をしていても、この延長上に新しい価値を築けるような気がしないというのを実感した後だった。リモートワークと相談相手 にも書いたが、会社に勤めていると自然と同僚とコラボレーションしている。マイクロ法人には同僚がいないのでコラボレーションによる気付きや刺激を受けることができない。コワーキングは1人会社やフルリモートワークのような、同僚が身近にいない人たちへコラボレーションの価値を提供しているということを、身に染みてわかるようになった。
IT 業界では Open Source Software の歴史をみると、古くは1950/1960年代の Unix に端を発し、1990年代の Linux の公開、1998年の Netscape 社の Mozilla Firefox のソースコード公開などの大きなエポックメイキングを経て、社会運動としての OSS 文化や OSS コミュニティが発展してきた。その歴史の過程で日本では2010年前後から IT 勉強会という、主に Web 業界の様々なバックボーンをもつプログラマーが技術情報を共有するようになった。OSS の技術はみんなで共有するものという価値観があるが、それはこういった IT 勉強会によって草の根的に広まっていったと思われる。私もそんな IT 勉強会に参加して技術を研鑽してきたプログラマーの1人なのでまさに生き証人でもある。それはまさにコワーキングの人たちが言う、コミュニティのそれとまったく同じである。IT 技術という共通の話題で困っていることを共有したり、不具合を改善したり、新しいプロダクトを開発したりしていた。製造業の人たちには驚かれたが、web 業界はコンテンツを公開して広告費で儲けるビジネスモデルであることから、自社の技術情報やノウハウをすべて公開してしまう。ビジネス上では競合他社であっても、別会社の開発者とも仲良くなって技術情報を共有している。それが業界全体のレベルの底上げをしてきた。いまもその文化は変わっていない。
次にくる流れとして、IT 業界のプログラマーはどんどん独立していくと私は考えている。いまもフリーランスになる人は増えつつあると思う。スキルも経験もない若い人が安易にフリーランスになることはお奨めしないが、20年も働いてきたベテランはどんどんフリーランスになって、組織の枠に収まらない活躍をしていけばよいと思う。マイクロ法人を経営することのハードルも歴史上、もっとも低くなっていると私は思う。私が経営できているのだから普通のプログラマーでも経営できる。しかし、1人で働いていると、私が陥ったような「行き詰まり」を覚えるようになるかもしれない。コワーキングやコミュニティはそれを防ぐきっかけになるのではないか?と思うようになってきた。この「行き詰まり」に名前を付けたい。私が感じたのは次のようなことになる。
- 自身が成長しているように思えない
- 日々の生活で気付きや刺激がなくなる
- 新しいことに挑戦する気概がなくなる
- 自分の状態が自分で判断できない
- 誰に何を相談していいか分からない
もしかしたら会社に勤めているときも同じような状況になっているときもあったかもしれないが、会社に所属していると、仕事はいくらでも上から降ってくるし、仮にぼーっと何もしなくても給料は毎月もらえる。この先どうやって生きていくのか?という、生命としての根源的な問いから目を背けてしまうような錯覚がある。なんの後ろ盾もないマイクロ法人やフリーランスになることでこういった根源的な問いから目を背けられなくなる。私の場合、そのことに2年目で気付けるようになった。今後のビジネスにおいても、直接的ではなく間接的にコミュニティというのはキーワードだと考えている。コミュニティへの理解を深めるためにもコワーキングには今後も注目していきたい。