名刺交換しただけでも5名の方とお話して、交換していない方も3人ほどお話できて、コワーキングやコミュニティのこと、うちの会社のビジネスや課題管理の話題などをざっくばらんに話した。コワーキングへ行くとだいたい話しを聞いてくれる。みんな親切で丁寧な方々ばかりだった。ここにいる人たちは大半がコワーキングスペースの運営に関わっている人たちだから当然と言えば当然なんだけど、これは it 業界のコミュニティとも少し違う特殊な空間だなと思えた。
北海道から 西原さん という方が参加されていた。全国あちこちのコミュニティに参加して、そこに集う人たちの支援や盛り上げ、ひいては日本の IT コミュニティを活性化させて、世の中をよくしようといった取り組みをされている。これは私も共感するところで大半の人はコミュニティ活動に関心がない。それ自体は個人の好みで構わないのだけど、プログラミングを学びたいと考えているのに行動できない人たちというのが一定数いて、そういう人たちの受け皿として IT コミュニティで始めるのはよいことだと思う。西原さんはまさにそういう活動をされている。とても尊いことだと思う。
そこで以前コミュニティで起業相談にのった方の経営について話題になった。創業してから1年弱かけて少し前にある web サービスをリリースした。その web サービスはコモディティで、すでに競合も数社ある。あまり新規のベンチャー企業にとって勝ち目のある分野だと私からはみえない。どうやってこの web サービスを黒字化するのだろう?と私は疑問に思っていた。創業者の相談に乗った方も今後の戦略について尋ねても明確な答えは返ってこなかったようでとても不安になったと話されていた。融資を受けたという話しを聞いていたのでしばらく会社を存続できるのかもしれないけど、作った web サービスを収益化しないと次の融資を受けられることはないだろうから先行きは厳しいのではないかと推測する。外部からみえる範囲内では今後の先行きは危ぶまれる。創業して1年もたつのに、若い開発者にすら心配されるような戦略しかもっていない経営者というのはちょっと想像できない。融資を受けることが出来たぐらいだから、起業や経営について相談にのってくれる人は周りにいるんじゃないかと思うんだけど、経営目線で厳しいことを言ってくれる人はいないのかもしれない。
神戸でもくもく会 に参加した。ON PAPER というコワーキングスペースで開催された。うちの会社から徒歩2分ぐらいの場所にある。窓際は西日でやや光が気になったが、10階で外を眺めながら作業できるのはそれなりに快適で、広くて設備が新しくて雰囲気のよい施設だった。またイベントがあれば参加してみたいと思う。主催者がこのコワーキングスペースのメンバーまたは関係者なのかな?よく分かっていないけど、とくに参加料は受け取らずにコミュニティイベントを開催されていた。もくもく会のイベントを今後も続けるかどうかはまだ分からないとのこと。
主催者の関係者で異業種からジョブチェンジを考えている方が2人いていくつかやり取りした。1人は26歳でまだ若いので実績がなくても第2新卒枠でいけばいいのではないかと思う。もう1人は30歳でちょっと第2新卒は厳しそうだが、プログラミングスクールに通ってちゃんと勉強していて、自分で cms っぽい web アプリケーションを rails で開発されていた。デモもみせてもらったが、web アプリケーションでよく実装する機能を一通りは実装されていて、パッとみた感じはよさそうにみえた。
IT 業界へジョブチェンジしたい人たちも増えたように思う。未経験の方々が最初に経験を積むよいお仕事はないだろうか。前にもこの話題を誰かにしたか、どこかで書いた気がする。お金をもらう以上、発注者がいて、責任をもって成果物の納品を期待している人がいる限り、いくら価格調整をしても未経験者にシステム開発してほしくないだろうし、してもよいけど責任者が品質を担保してほしいと思うのは自然だと思う。普通の会社なら先輩がついて経験の浅い開発者の面倒をしっかりみている (はず) 。私もいま若い開発者を少なくない割合の時間を割いて指導している。経験の浅い開発者を同時に面倒をみることは物理的にできない。せいぜい2-3人といったころだろうか。教えるというドメインは労働集約になるのでスケールしない。実務のシステム開発を教えるビジネスというのはちょっと成り立たないとは思う。