キャリア談義
たまたまだけど、お昼にキャリアセミナーの動画をみて、夜にキャリア相談にのった一日だった。
キャリアセミナーと転職⌗
あんちぽサロン に参加されているメンバーがキャリアセミナーで話されている動画を紹介されていたのでみた。その方も5回転職していて、私と似たようなキャリア形成をされてきたようにみえた。そのせいもあって価値観も共感できるところが多かった。私もそうだが、一定回数以上の転職をする人は自身の好きなことに価値を見出す人が多いのかな?とその動画をみていて思った。転職について私自身の考えを考察してみる。
私の考える転職で得られるメリットは次になる。
- どんな組織にも良いところと悪いところがあるとわかる
- 多様な人間関係や価値観に触れるきっかけになる
- 新しい知識やスキルを身につけるきっかけになる
- コンフォートゾーンを抜け出すことで変化に対応するスキルが身につく
- 年収をあげやすい
一方でデメリットもある。
- 10年とか時間のかかる知識やスキルを身につけられない
- 1度転職すると、その後も転職を繰り返しがちになる
- 転職後の変化に対応するストレスが大きい
- 転職が嫌なことからの逃げ道になってしまう
- 一定数を超えると長期のキャリア形成を望む組織に信頼されない
いまの時代、転職におけるもっとも大きなメリットは変化に対応するスキルが身につくことだと個人的には思う。誰もが慣れた環境や人間関係、同じ業態・業種のお仕事をずっと続けていると、それが当たり前になってずっと続くような錯覚をしてしまう。そして、実際には3年、5年、10年と世の中は変わっていって普段しているお仕事がなくなっていく。個人と比べて組織はずっと変化に疎い。同じ組織にいると世の中の変化に鈍感になる傾向はあると思う。しかし、転職はリスクのある判断で一概に奨められるものでもない。とくに年齢が高くなると自身が求める待遇と先方から求められるスキルセットのマッチングが難しくなっていく。そしてマッチングで失敗するとキャリアにおけるダメージも大きい。私は20代の頃から転職してきたからリスクも折り込み済みで働いてきたが、過去を振り返るとよかった転職とわるかった転職は五分五分だと思う。そして40代になって転職先がなくなって自分で会社を経営するしかなくなった。その選択に後悔はないが、あまり他人へ奨められるようなキャリアではない。キャリアや働き方を大きく左右する転機の1つとして、若いときに転職するかどうかがあるように思う。
キャリア相談⌗
夜にコミュニティの仲のよいメンバーと飲みに行った。急に誘いがきたからなんとなくそういう系の話しかな?という予測はついていた。そのメンバーはスタートアップで働いていて、あまりうまくいっていないという話しを以前から聞いていた。どうやら創業者が体調不良で会社を清算するらしい。事業を他社に売却するものの、従業員はどうなるか分からないらしい。黒字化していない事業だからあまりよい値段がつくとも思えないことから従業員までは雇わないのではないかと推測する。予定通り事務手続きが進めば今月末に会社がなくなるらしい。
そこで個人事業主でやっていくか、転職するかの相談にのっていた。まだ30代の若い方なのでどうしてもやりたいことがあるなら自分でやるのも1つの手だけど、個人事業主はいつでもなれるから転職して経験を積んだ方がよいとお勧めした。一番起業の成功率の高い年齢は、40代半ば にもあるように、起業して成功する確率が高いのは統計的に40代になる。当たり前の話しだけど、経験のある方がうまく経営したり失敗を避ける上での知恵が働くのだと推測する。うちの会社が受託開発できるのも世の中にシニアエンジニアは少なく、30代で身につけたスキルの貯金で食いつないでいるといえる。
あと貯金が減っていくのは精神的によくないという実体験を話した。起業するなら3年ぐらいは収入がなくても生活できる貯金を用意した方がよいとアドバイスした。生活費がなくなると目先のことしか考えられなくなって判断を誤るというのは「貧すれば鈍する」と昔からの格言にある。脱サラした経営者がキャッシュフローをみてないといった失敗談もたまにみかけるが、想定外のことが起こっても資金繰りに困らないだけの十分な余力として3年ぐらいの生活費をみた方がよいと考えている。