1時に寝て何度か置きて7時に起きた。

ストレッチ

今週も負荷の高い週ではなかったため、いつも通りのストレッチだった。今日の開脚幅は開始前156cmで、ストレッチ後158cmだった。やや右腰の張りが強かった気もした。

能をみにいく

ストレッチを終えてから 松華会定期能 を見に行った。事前に会場となる神能殿に電話したところ、そのタイミングで前売り券を予約できてチケットを取り置きしてもらえた。事前に神能殿の事務所へ立ち寄って料金を支払う。神能殿 はとても立派な舞台だった。

12時半から解説とあった。あらすじはパンフレットに書いてあるので、それらの背景や歴史などの予備知識を解説していた。だいたい13時から始まって16時頃に終わった。1つの能の上演時間はだいたい1時間から1時間半といったところか。能の特徴の1つとして、いきなり始まっていきなり終わる。演劇のような幕の開け締めがないし、演者が観客に挨拶したりもしない。おもしろい。

座席は1/3から半分ぐらい埋まっていた。観客は年配者の方が多かったが、若い人もいた。話し声を聞いているとおそらく能を稽古しているような人たちもいたのではないかと思う。自由席だったので私は正面の一番前の席に座ってみた。これも能の特徴の1つだと思うが、能の舞台は正方形なので横からもみれる。この横からみる座席をワキ正面と呼ぶ。いつか試してみたい。

事前に能の本を読んで入門して、著者の安田登氏の提案のようにあらすじを読んで妄想を働かせながら観るように努めてみた。初めてちゃんと能を鑑賞してみて、私は所々寝落ちしたりしているのだけど、思いの外、おもしろかった。菊慈童と野宮の2つの能を観たことで相対的にそれぞれの能の違いも実感することができた。私にとっては菊慈童の方がおもしろかった。その理由は野宮よりも状況や場面を容易に想像できたからではないかと思う。形式知としてはなんもわからないのだけど、暗黙知としては (野宮より) なんかわかった気がした。慈童が舞って喜んでいる様が伝わってきた気がした。囃子方と舞と謡の盛り上がりは素人でも楽しめた。野宮の方は動きが少なかったのと、私が源氏物語に詳しくなかったり、女性の怨霊の気持ちや背景など妄想できなかった。初心者は知っている物語やあらすじから妄想しやすそうな物語を安田登氏が推奨していた理由が理解できた。

能の bgm 的な音の影響も大きく受けた。おそらく今回は次の3つで演奏されていたと思う。これに太鼓を加えるとフルオーケストラらしい。

  • 小鼓 (こつづみ)
  • 大鼓 (おおつづみ)

奏者が「よぉー」と掛け声をしながら鼓を叩く。その掛け声にも種類があることに気付いた。囃子方のかけ声は何のため? によると次の4種類になる。

  • ヨーイ
  • イヤー

奏者の掛け声と謡と舞が協調して盛り上がりの強弱を表現していることも楽しめた。後で調べると囃子方はそれぞれの楽器ごとに専門職なようだ。奏者の掛け声の違いや強弱、音の高低などもおもしろいなと聞いていた。ポンと鼓を叩いた瞬間にカクっと寝落ちから我に返ったりして、そういう拍子も楽しんでいた。これは間違った観賞方法だろうが。見た目から年配の方が奏者をされていた。巧かったのでおそらく経験のある方だったんだろうと推測する。

能はそもそもがよくわからないのでわかるようになるとハマっていくのだろうという雰囲気は理解できた。納豆を食べるようなものだと思う。納豆のなにがおいしいかはあまり説明できないが、食べられるようになると当たり前のように日常的に食べてしまう。

林能楽会の菊慈童の公演が youtube にあったので貼っておく。雰囲気は味わえるが、生で観た印象とは異なる。舞台とはそういうものかもしれないが、能は映像だと伝わりにくい気がする。

狂言の水掛聟も楽しめた。狂言は演者が台詞を話すので能よりもずっとわかりやすい。日本版の演劇といったところか。水掛聟は隣の田んぼから水をお互いに取り合うといった物語になる。高低差があれば一方向に水を引くことはできるが、双方向に田んぼの水を引き合うって物理的にどんな田んぼの構造になっているんだ?というのが想像できなくて、頭の中が混乱しながらみていた。妄想力が足りない。あと婿と舅で水の取り合いをして、途中で婿の妻 (舅の娘) が乱入して、最後はどういう落ちだったのかよくわからず終わってしまった。「オチないんかい!」って心の中でツッコミいれてみた。

カフーツさん訪問

帰りに寄り道してカフーツさんに能をみた感想を伝えにいく。寄り道どころか、そのまま24時まで飲んだくれになってた。ここにふらっと立ち寄ると帰れなくなる。ヤバい。能をみた所感や読んだ本の話しをしていたら、いとうさんものってきて、次は 第4回 真花演能会 能のみちを伝えたい の敦盛を見に行こうという話しになった。敦盛なら物語も知っていて想像しやすそうなのでいいのではないかと意気投合した。

いとうさんが スパイシーカレーチキンレッグ をおいしいと食べてたのをみかけて今度探しに行ってみようと思った。