踊龍を学ぶ
0時に寝て3時に起きて6時に起きた。わりとよく眠れた。朝一でバグに気付いて慌てて修正したりしていた。
リーダーとしての易経⌗
「第四段階 踊龍 龍が飛躍する時」を読んだ。
龍の成長過程を年齢に当てはめると、潜龍は10代、見龍が20代、君子終日乾乾すが30代とある。実際には第3段階は量から質を磨く時なので相対的に長くなる。20代後半から40代ぐらいとみてもよい。そうやって40代には実力が十分に備わっていると言える。踊龍から飛龍になれるかどうかは実力だけではなれない。ここで時、つまりは好機をとらえる必要がある。ここでいう時とは時・処・位の3つを指している。飛龍になるには早すぎても遅すぎてもダメだという。機と期と気を観ないといけない。観るというのは洞察力を指している。
- 機: 機会
- 期: 期日
- 気: 気運と兆し
志は変容したり、しぼんでいく。世の中の流れに押し流され、埋没してしまうこともある。志を失うと乾乾することも放棄して、やがて亢龍となり衰退していく。潜龍のときに抱いた志を持ち続けられていれば、龍の変遷過程を経てイメージが実際に実現できていて、踊龍で最終段階になっている。1つ1つのパーツが適所にはまり、描いてきた志のビジョンが明確になる。機が熟し時が満ちる。
いくつか分かるような分からないようなキーワードもあるし「兆しを観て適切な時に動け」と言われてもプラクティスというより精神論に近い。易経とは時の変化の法則性を理解して、人間が然るべき時を理解できるようにする学問ではあるが、一朝一夕ではないことが文章からわかる。それでもいくつか共感するところはあって、志とまで昇華しなくても思い付きでよいアイディアだと思ったことが1週間も経つとそう思わなくなったり、1ヶ月もするとやる気をなくしたりすることが私は多々ある。別の観点では、初期の挑戦というのは得てしてうまくいかない、いや大半が失敗する。余談だが本書の中に「潜龍用うるなかれ。」という言葉が出てくる。重用したり責任をもたせてはいけないとある。自分が潜龍だとしたら焦って早成を求めてはいけない。経験も実力もないこの時期にすべきことは志を抱くこと。
会社を始めて最初の2年で大きな失敗をしたときに課題管理を自社のビジネスにできないかと思い付いた。その後、3ヶ月間調べたり話したりして、その後1年間スクラム開発に勤しみ、そしてこれからプロダクトマネージャーとして実践する。決して順風満帆ではないが、たしかに時が変わり、やっていることも変わり続けている。そして、課題管理という分野における解像度は1年前よりも高くなった。易経の乾為天をフラクタルに考えるのは正しくないのかもしれないけど、製品開発のサイクルとみなしても理は通りそうな気もする。