改革と革命
0時に寝て6時に起きた。たまたま見かけた記事から昔読んだ本を思い出した。
40代は改革と革命⌗
たまたまタイムラインでこんな記事をみかけた。
30代のころは「改善」でいいと思うのです。30代のうちに仕事の基礎をガッチリ身につけ、40代以降は改革と革命に取り組む。私はいつも、40代以上の社員に「改善をするな」と言っているんですよ。
私の生き方に近い考え方だったので印象に残った。私はもともと sier 出身なので働き始めた頃からマネージャー側にいた。たまたまトラブルプロジェクトに参加してひたむきに1年半ほど働き通したら大きな成果が出て、組織からプロジェクトマネージャーになることを嘱望されるようになってしまった。私はただの議事録係だったが、結果的に事実上のプロジェクトを仕切るようになった。それはそれで誇らしかったのはあるけど、それと同時にマネージャーはだいたい分かったという気持ちにもなった。そしてマネージャーの働き方は自分の意思ともあわなかったので潔く辞めた。おそらく自分がやったことのないことに挑戦するという生き方の基礎が最初の退職と同時に出来た。転職じゃなくて退職なのは辞めることを決めてから次のお仕事を探したから。閑話休題。30代のときにひたすらコードを読んで、ひたすらコードを書いてきた動機づけの1つとして、昔読んだ本の1つに リーダーの易経 がある。著者によると、易経とは時の変化の原理原則が書かれていて、時を読むための専門書と言えるらしい。時の第三段階として次の言葉がある。
君子終日乾乾 (けんけん) し、夕べに惕若 (てきじゃく) たり。厲 (あや) うけれども咎なし。
(要約) 朝から晩まで、繰り返し邁進して努力する。そして、夜、独りになったときに、1日を恐懼 (きょうく) して省みる。そのようであれば、危うい時ではあるが、咎めはない
「乾乾 (けんけん) す」とは高揚感、充実感をもって進む、「厲 (あや) うけれども咎なし。」とは省みることを怠らなければ、危うい立場ではあるが、大きな失敗はないという意味になるらしい。
自分の力、自分でないとできないことを創出するためには、なかったものを創り出すわけです。そのために必要なものは、毎日朝から晩まで同じことを繰り返すことです。継続は力なりというのは、この段階です。
同じことを繰り返すことが創出につながるというのはおもしろい話しで、同じことを繰り返すうちにちょっとしたミスや失敗が創意工夫や技を磨くきっかけになるという。失敗したで終わらせずに省みることで気付きを蓄積していくことがオリジナリティを育てる。乾乾 (けんけん) という言葉の響きを気に入ったのか、おそらく2007年頃に読んだ本なのに15年経ってもいまも記憶に残っているというのは人生において影響を受けたと言っていいだろう。
若い頃からマネージャーをやってくれという依頼を断り続けて、いま満を持して次のお仕事ではマネージャーをやろうと考えている。メンバーとして経験を得た上でマネージャーとして自分が何をできるかを確認したい。一方でマネージャーの仕事を未経験/業務委託で探すのがなかなか難しくて苦戦している。私には課題管理というたった1つの武器しかないが、それをマネージャーとしてどう活用できるのか。組織で働く人は言われたことをやる人が多い。私は課題管理を用いて然るべきことをやることに重きを置いている。課題管理で業務を改革や革命のレベルまで昇華できるかどうかを実践の場で確かめたい。