先週のナイトハイク に引き続き、今週も行ってきた。金曜日の夜に山登りできるとナイトハイクの調査と日々の運動を兼ねられるのでちょっとおもしろい。最近はフルタイムで週5日働くのが体力的にしんどいと感じる一方、金曜日が来るのを楽しみに働ける。前回同様、他の人にも役に立つよう、ライトの明るさや使用状況について客観的な所感を活動日記にも書いてみた (この日記に同じ内容も含むので読まなくてよい) 。
今回はちゃんとした山歩きのコースを作ってみた。yamap の標準タイムだと2時間31分になっていたが、実際に歩いてみると1時間41分だった。私が実際に歩いた平均ペースが150-170%程度であることから登山計画よりも早い時間になることを想定できる。さらにライトのテストをしたり、写真を撮ったり、yamap の地図をみたりしているので余裕のあるペースで歩いているという感覚がある。ナイトハイクなら登山計画の標準タイムよりも早く歩いてしまうことを前提として計画してよさそうに思える。
ナイトハイクは想定外なトラブルが発生する可能性を考慮している。最初は2-3時間程度のコースを計画して少しずつ経験を積む。今回のコースは2時間弱で歩けて比較的安全な登山道だと思える。昼間に歩いてナイトハイクで迷うことはなさそうかを下見しておくのは大事な準備になる。今回も歩いてみて、夜だと登山道の判別が難しいところの方が歩いていて不安になる。城山から堂徳山にかけてのなだらかな場所で道に迷って登山道ではないところを進んでしまって戻ったりした。そういう場所に遭遇すると、常にスマホを片手に地図をみながら歩くことになる。勾配のきつい木階段の山道、崖に面した細い道の方が登山道から外れる不安がなくて (足を滑らせないように注意していれば) 安心して歩ける。
今回は前回の反省からハットをかぶり、靴もランニングシューズからトレッキングシューズに変えて臨んだ。これはとてもよかった。ハットは飛んでいる虫や山道に覆いかかる木々の枝や葉っぱなどを防いでくれるし、トレッキングシューズで足首が固定されていることで足元がよくみえなくて足を捻ったり挫いたりしにくくなる。足元に転がっていた木の枝で足を滑らせたことも2-3回あったと思う。そういったときにトレッキングシューズの方が怪我をするリスクを軽減できる。足首を固定できるトレッキングシューズは昼よりもナイトハイクの方が役に立つ。
今回のナイトハイクで一番怖かった瞬間。19時半頃だと思う。歩いていて遠くからうめき声のようなものが聞こえた。聞き違いかな?と思いながら歩いていると、また「ホーホー」と聞こえる。繰り返しで聞こえたから鳥の鳴き声だと認識できた。あとで調べてみたら夜に鳴くのはアオバズクだと出てくる。次のページで鳴き声を確認してみた限りだと、私が聞いた鳴き声はアオバズクよりもフクロウに近かったように思える。
昼間だと急に鳥の鳴き声が聞こえてもそんなにビクッとはならない。夜の静寂な山の中で急に鳴き声が聞こえると、なんか声が聞こえた?となってビビる。幸いにも何度か繰り返し鳴き声が聞こえることでフクロウの鳴き声かなと安心できた。こういうのも知識が増えていくことで怖さが減っていくように思える。前回は真っ暗な山道に1人でいることそのものが怖かったが、今回は2回目だったので少し慣れた気がした。
今回のヘッドライトは Black Diamond Spot 400-R を使い、ハンドライトは OLIGHT I1R 2 PRO とアイリスオーヤマ LED 100lm LWK-100Z の2つを使ってみた。メインヘッドライトとサブハンドライトの組み合わせで使ってみた。実際に使ってみた明るさは次のようなもの。
- Spot 400-R: 200-300ルーメン(無段階調整)、照射距離60m、8時間稼働、73g
- I1R 2 PRO: 180ルーメン、照射距離48m、23分稼働, 22g
- LWK-100Z: 100ルーメン、照射距離70m (スポット配光時)、稼働時間が3時間 (単3乾電池1個)、約75g
Spot 400-R はヘッドライトのおすすめ記事でも上位にランキングされている。ヘッドライトは ヤマレコ社長の動画 にもあったように専門メーカーが販売している適切なスペックのものを選べばよいという助言通りであっていると思う。Spot 400-R は明るさを無段階調整できる。ボタンを押し続けることで明るくなったり暗くなったりするので適当な明るさのところでボタンを離して調整できる。今日は宵闇の時間帯に出掛け、ライトがなくても歩ける薄暗い状態から徐々に暗くなっていった。街灯のある山道も歩いた。無段階だと周囲の明るさにあわせて調整できるのでこの機能は便利に思えた。バッテリー消費が気になるので最大の明るさの状態で使うことは稀かもしれないが、余力を残して200-300ルーメンの明るさに調整するのでよいと思える。
ヘッドライトが明るければハンドライトは不要かと言うと、私の所感ではヘッドライトとハンドライトの2つを併用した方がよい。ヘッドライトがどれだけ明るくても一方向しか照らせない。周囲の状況を確認するのに光源が多いほどよい。自分にとって十分だと感じる明るさに調整しながら、ハンドライトとヘッドライトを組み合わせて周囲の状況を確認する方が安心できる。とくに山中の傾斜が緩やかなところはどこが登山道かわからない。スマホで地図を確認しつつ、なるべく周囲を照らして登山道を判別する方が安全に思える。
前回は GENTOS RX-286R というミドルスペックで重さ 162g のハンドライトを使った。「やや重い」と書いてしまったのだけど、スペックを落としてもこれより軽いハンドライトをあまりみつけられない。ミドルスペックでこの軽さは十分に軽い方だと思える。次にナイトハイクへ行くときはこの RX-286R を2-3時間持ち歩いてみて重さに疲労を感じるかを試してみようと思う。重く感じないならスペックが高いこのハンドライトがよいと思える。
I1R 2 PRO はキーホルダーサイズで 22g と軽い。これもストラップをつけておかないと小さいから落としてしまうと失くしやすい。HIGH 180ルーメン (23分稼働)、LOW 5ルーメン (12時間稼働) というスペックになっている。ギャップがすごい。当然 LOW モードだとナイトハイクはできない。HIGH モードだと十分に明るくて20分ほど歩いてみたが、バッテリーは切れなかった。明るさを調整できれば用途もあったと思うが、HIGH と LOW が完全に切り替わる仕組みなのが残念なところ。キーホルダーサイズなのでお守り的にバッグに付けておいてよいと思う。
もう1つ。100lm LWK-100Z が思いの外、明るかった。ヘッドライトが明るければサブハンドライトとしてはこれでも十分かもしれない。スペック上は100ルーメンとあるけど、あまり暗く感じなかった。値段も1000円前後と安かったので、もともと期待値が低かった。期待値の低さからよく感じたのかもしれない。メインハンドライトの故障に備えて、サブハンドライトとして持っておくといった用途もよいかもしれない。
ソロでナイトハイクする上でライトを失うと遭難のリスクが高くなる。ソロで行くときはヘッドライト/ハンドライトを2セットもっておけば、想定外のトラブルのときにも対処しやすい。仮に電池切れになったとしても、予備のライトに切り替えて歩いている間に予備バッテリーで充電できる。当面はこの装備でナイトハイクの下見に行こうと思う。