0時に寝て4時に起きて6時前に起きた。最近早起きになってきた。
相続税の申告
今月に入って、何度か 会計事務所へ書類をもって訪問 したりしていた。昨日ようやく公認会計士の先生から相続税の申告を終えたという連絡をいただいた。父が失くなったのが 昨年の12月26日 でこの26日が申告期限となっていた。なんでこんなに時間がかかるの?と思いたくもなるが、うちの場合は10ヶ月ぎりぎりで相続税の申告ができた。遅れても延滞税がかかるだけで逮捕されるわけではなさそう。
ともあれ、相続が無事に終わってよかった。父は交通事故にあって遺言を残せる状態に回復することもなく入院生活を送って亡くなった。相続税の配偶者控除は手厚くて1億6,000万円までは相続税免除となる。なるべく母が相続する方が税金が少なくなるように一見はみえる。しかし、うちは2次相続も考慮して母と姉と私の3者に対して法定相続を採用することに決めた。2次相続のシミュレーション結果がどうであっても、私は母が相続しても詐欺で騙されて失ってしまうことを前提と考えているため、税金を余分に支払ってでも法定相続を採用しようと、もともと考えていた。最終的に母は相続税が不要なため、姉と私の2人が相続税を支払う形になった。それもすべて公認会計士さんが手続きしてくれたのでとくに労力があったわけでもない。
相続の手続きで揉めたのが 未登記の建物の扱い だった。原則として建物はすべて登記しなければならないという法律はあるものの、過去の建物は未登記のものが多く、うちの実家の建物も大半が未登記だとわかった。そのまま未登記のまま、固定資産税評価額を使って相続税を算出することで問題なく完了できた。
家族信託のススメ
母が一定のお金を相続するにあたり、弁護士さんから 家族信託 を推奨されている。家族信託とは、後見人制度に代わる柔軟な財産管理をするための仕組みらしい。
うちは交通事故により父が意思疎通を図れない状態となったため、有無を言わさず成年後見人が選任され、その財産管理の在り方に大きな不満をもっている。さらに成年後見人の弁護士さんに少なくない手数料を5年間に渡って支払っている。実際の運用を経験して成年後見人という制度に懐疑的なところがいくつかある。
家族信託はそういった成年後見人による財産管理に代わるもので、契約時に決めた条件に従って財産の管理を第3者 (たいていは親族?) に委託する仕組みらしい。初期費用として50-100万円ほどかかるが、その後の維持管理のために経費はかからない。うちの場合は年間 627,000 円 (税込) を成年後見人の弁護士さんへ支払っていた。つまり毎月 52,250 円 (税込) を弁護士さんへ支払っていたことになる。この費用が本人が亡くなるまでずっと継続するというのが、成年後見人制度のコストの大きいところ。うちは5年間、さらに他にもいろいろあって、もっと多額の手数料を弁護士さんへ支払っている。もしかしたら財産の多寡によっては、さらに大きな金額を支払うことになるのかもしれない。
初期費用がかかるのは次の段取りを踏む必要があり、これらの作業に専門家へ依頼することでそのコンサルティング費用や事務手続き費用がかかるとのこと。
- 契約書の作成
- 公正証書の作成
- 信託口座の開設
これによって、契約書で決めた用途に関しては私や姉がお金を管理をして、母に送金するといったことが可能となる。母は直接、信託口座からお金を引き出すことはできない。運用としては、母から送金依頼があったときに私や姉が手続きをして、年に1回、私や姉から母へ報告をおこなう必要があるといった程度の労力が必要になる。弁護士さんに教えてもらった話しとオンラインの記事をみながらメリットをまとめる。
- 成年後見人制度よりも (一般論として) コストが安く、柔軟に財産管理できる
- 最初に決めた契約の内容に従って財産を運用できる
- (元本保証がない) 資産運用もできる (成年後見人は不可、財産が目減りする可能性があるものは一切できない)
- 親が判断能力を失っても財産管理に影響が出ない
- 認知症になっても子どもが財産を運用できる
- 詐欺に騙されてもお金を引き出せない
- 知的障害のある子どもがいる場合に、親が亡くなった後も財産を子どものために使ってもらうように運用できる
- ハイリスクな不動産の共有をしなくて済む
家族信託と、家族が勝手に親の通帳を取り上げて、認証情報を秘密にして運用するのと何が違うのかも弁護士さんに聞いてみた。
- 本人が金融機関に紛失届を出せば容易に再発行できる
- 親のお金を子どもが取り上げているという後ろめたさがある
- この状態を裁判などで訴えれば親側の主張が正しい
姉とも相談しつつ、母も説得しつつ、家族信託をするのでいいのではないかと、いまのところ、私は考えている。